TOEICの出題内容と対策 リスニング編

TOEICはリスニング試験から始まります。リーディング編で書いた通り、私はTOEIC対策はまずリーディングで基礎的な英語力を高めるところから始めるべきだと思いますが、短期的に成績を上げやすいのはリーディングよりもリスニングだと言われています。

英語のリスニングのイラスト

また、リスニングセクションできっちりと普段の実力が出せるかどうかは、続けて行われるリーディング試験にも結構メンタル的にかなり影響しますので、しっかりと対策をして取りこぼしのないよう頑張りたいところです。

TOEICのリスニングはpart 1から4までの計100問、45分間です。

part 1 写真描写問題(6問)

新形式になる前は10問でしたが、2016年から新形式になって6問に減っています。与えられた写真の描写として最も適切な選択肢を選ぶ問題です。

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【公式】サンプル問題|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC
TOEICテストの概要、サンプル問題、試験日程、申込方法、テスト結果などの受験案内。企業や学校の活用事例、スコアデータなどの情報をご紹介しています。

「写真を見て答える=字を読まなくていい」というハードルの低さから、つい油断してしまいそうになりますが、写真の見たままを選べばよいのは最初だけです。後半になるほどかなり微妙な細部の情報まできちんと読み取らないと正解できなくなっていきますので、注意が必要です。

以後、リスニングセクションでは1つの問題を解答したら間を置かずに次の設問へ目を移して設問と選択肢を先読みすることが致命的に重要になります。このpart 1 では選択肢の読み上げが始まるまでに写真の細部まで把握できているようにしたいところです。

ところでTOEICでは基本的に「終わった問題は振り返らない」という姿勢が大切です。特にリスニングは仮に途中で間違えたり失敗したと思う部分があっても、少なくともリスニング中は絶対に止まったり戻ったりしてはいけません。後悔も反省も無用です

実際にTOEICを解いてみると分かると思いますが、後ろに戻って修正や訂正をしているような時間的余裕は(よほどの上位得点者でない限り)ありませんし、もしそんな余裕があるならこれから出題される問題の先読みにあてるほうが得策です。

携行品には消しゴム含まれていますが、基本的にTOEICでは消しゴムは机の飾りと思ったほうがいいかもです。

part 2 応答問題(25問)

問いかけ・発言に対する応答として最も適切なものを選ぶ問題です。新形式になり30問→25問に減少しています。

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Who, What, When, Where などの疑問詞で始まる問いかけが設問全体の半分近くを占めており、とにかく冒頭の数語を聞き逃さないことが重要です。

問題が短いので、ぱっと見はpart 3や4に比べて簡単そうに思えますが、その分少しでも聞き漏らすと回答不能になりますので、実はリスニングセクションの中でも一番集中力を要求されるパートです。

実際、淡々と繰り返される質問と応答に集中し続けるのは結構大変です。

また、このパートでは正解の選択肢が問いかけに対して常にダイレクトに答えているとは限らないことにも注意が必要です。

たとえば「Aさんにメールを送っていただけますか」という問いに対し、「Aさんは午後オフィスに来ます」(だからメールする必要はありませんよ、という意図)というように、少しずれた?選択肢を選ぶことが求められることも少なくありません。

part 3 会話問題(39問、13題×各3問)

2人または3人の会話を聞いて設問に答える問題です。新形式になって30問→39問に増加しました。

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新形式では新たに3人での会話や話し手の意図を問う問題、図表を見て解く問題が追加されました。ただ他の設問と難易度はそう変わらないので、必要以上に身構えることはありません。

また図表についても複雑な出題はほぼありません。むしろ選択肢と図表を先に見ておくことで何を聞き取るべきかが容易に予測できることが多く、きちんと対策をしておけば得点源にできると思います。

part 3~4 では設問と選択肢が問題用紙に印刷されていますので、問題文の読み上げが始まる前にこれらに目を通しておくことが重要です。選択肢までは難しくとも、最低限設問には目を通すようにしましょう。

これができていないと聞き取るべきポイントが分からないまま聴き取りに挑むことになりますので、解答のハードルが非常に高くなってしまいます。

逆に言えば、設問にはこれから読まれる問題文の内容についての重要なヒントが含まれていることが多いということです。その意味でも先に設問に目を通しておけるか否かでリスニングそのものの難易度が大きく変わってきます。

ただし読み上げが始まった時点で目を通せていない場合は潔くあきらめてリスニングに集中するようにしましょう。

part 4 説明文問題(30問 10題×各3問)

40~50秒程度のトーク(電話のメッセージやアナウンス、スピーチなど話者が1人であるもの)を聞き、設問に答える問題です。

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問題文の形式は異なりますが、留意すべき点はpart 3 と同じです。トークが流れる前にできるだけ設問に目を通すようにすることが大事です。

新形式の導入後、全体に設問や選択肢の文章が長くなる傾向が見られますので、少しでも速く読めるようリーディング力を磨いておくことで、結果的にリスニング対策にもつながると思います。

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