最近では普通の公立小学校でも外国人のALTの先生から会話を学ぶのが当たり前になり、昭和時代の私の世代とは隔世の感があります。。
私の頃はまだ小学校では英語の授業自体がなく、中学校からのスタートでした。しかも先生は全員日本人で、先生自体が教科書の英語は教えられても英会話のフリートークなんてまともにしたことがないという人多数という悲惨な状態でした。
高校に上がっても状況は変わらず、さすがにALT的な外国人の先生がサブで入る授業はありましたが、発音の矯正とか英作文の添削が主で、会話そのものをメインに教わるような授業は皆無でした。
これでは英語を何年勉強しようが話せないのは当たり前です。
かと言って昭和時代の学習法が全くのムダだったかというとそうでもない、というのが私の実感です。特に英検1級の面接対策では昭和式の暗記とか英作文の組み立てなど「読む・書く」の力も大いに役立ったと思います。
今回は私が英検1級の面接対策に行った学習法について書いてみたいと思います。面接トライ中の方のご参考になれば幸いです。
まずはインプット
会話の練習というと、どうしても何かのレッスンに行かないと、というイメージになりがちですが、その前に最低限やるべきこととして、文法とボキャブラリーのインプットがあります。
1級を受けるくらいならどちらも今さら、と思われるかもしれませんが、ここでインプットすべきなのは「会話で使える文法とボキャブラリー」です。
具体的には準1~2級の単語帳が役に立ちます。
え1級を受けるのに今さらそんな下のレベルの単語帳じゃダメでしょ?と思われるかもしれませんが、長く英検を受けられた方であれば、「面接対策には1つ下の級の単語帳が効く」というのが実感として分かると思います。
経験則として、読み書きの力の方が会話よりも1~2年先行すると言われており、1級の筆記に合格したからといって、同じレベルの会話がすぐにできるわけではありません。
また実際の面接でも、必ずしも筆記で出題されるようなレベルの英語が求められている訳ではなく、むしろ一般的によく使われる準1~2級レベルの単語や基本的な文法を適切に使えていることの方が重視されます。
なので対策としては、下の級で学習した使用済みの単語帳などをリサイクルして、例文をスピーキングの場面で使えるくらいに繰り返しやりこむ作業が有効です。
なので英検はその級をクリアしたからと言って教材を捨ててはいけません。同じ教材をシャドーイングなどに再利用することで、新たに教材を用意する手間も費用も省けますし学習効率も高いです。
私のまわりでも、できる人ほど最新の問題集などではなく、使い古した下の級の単語帳をページが黒ずむまで無限リピートしてたりします。
私も未だに準1あたりの単語帳を折にふれて復習してますが、なんか最近定着するより忘れる方が圧倒的に多くなってるような・・・orz
あともちろん1級の面接なので、1級の単語帳で仕入れたワードも適度にはさめると吉ですが、あまりそれにこだわりすぎると萎縮してしゃべれなくなってしまったりします。あくまで余力の範囲でトライしましょう。
英作文は役に立つ
よくスクール界隈の人たちからは「日本人は英作文はできてもしゃべれない」みたいに作文教育は無用の長物の代表のように揶揄されたりしますが、非ネイティブが英会話を学ぶ上で作文の能力は必須のスキルです。
作文も会話も、アウトプットする前に頭の中で文章を組み立てる作業は基本的に同じです。要はそれを書くか話すかのアウトプットの仕方の違いだけで、「話せる私すごい」みたいなスクール界隈のマウントの馬鹿さ加減ときたら(以下略
コツとしては「見栄を張らず、なるべくシンプルに」が重要です。
英作文では元の日本語の文章をそのまま英語に移すのではなく、意味を汲みながら端的な表現に置き換える場面が多々ありますが、この「難しいことをシンプル、簡潔に表現する」という英作文で培った力は、英会話でもしっかりと生きてきます。
「作文はできても会話はできない」というのは単にその先のアウトプットの練習が不足しているだけのことが多いです。こういう方は少しアウトプットの練習をするだけで驚くほど速く成長します。
逆に言えば、いくらスクールへ行ったところでアウトプットすべき中身のインプットができてなければ単なる「駅前留学体験」で終わってしまいます。
私英語できますのよ、おーっほっほっほ・・・お宅はどちらのスクールざます?
アウトプットも一人でできるもん
ここまでできればあとはアウトプットの練習のみです。
いざスクールへ、と昭和平成世代なら条件反射で考えますが、ここで多くの人が費用だったり時間だったりの問題であきらめてしまうのが常でした。
しかーし! 時代は令和、時間もお金もなくてもネットさえあれば大抵のことは何とかなります。何なら会話の相手すらいなくても会話の練習はできるのです・・・ええ、友達も彼女もいなくてもね・・・(自滅
結論)非リア充コミュ障の中年毒男でもアウトプットの練習をすれば1級面接をクリアできる。
英会話スクールの正しい活用法
ここまでスクールをぼこぼこに否定するかのようなことばかり書いてしまいましたが、正しく利用すればスクールももちろん有効です。
それには「目的を明確にする」ことと、「期間を決める」こと、この2点が重要です。
まず「目的」ですが、これは間違いなく「面接のクリア」です。この点がクリアでないとダラダラと英会話ごっこを続けるだけになってしまいます。(逆にだらだらと継続受講させるのが多くのスクールの経営戦略だったりします。。。)
そして目的が面接のクリアであればスクールで何をするか? もう分かりますよね、アウトプットしかありません。
アウトプットするには何が必要か? はい、インプットですね。
そもそもインプットされていないものはアウトプットしようがない。つまりスクールではアウトプットの練習に集中できるよう、レッスンの前に教材などを予習して必要な内容をインプットしておくことが重要です。
そして「期間を決める」の方ですが、これは主に費用対効果のためです。
だらだらと長期間スクールに通ったからといって、それに比例して英会話の力が伸びるわけではありません。むしろ一定の期間を決め、短期決戦のゴールに向けてサポートしてもらうほうが心理的にも有効です。
そもそもアウトプットの力って自転車の乗り方と同じで、最初のきっかけは重要ですが、ずっと人に習い続けるようなものでもありません。
「期限を決めない」=「いつまでも行ける」=「いつでもいい、明日から本気出す」の無限ループ、身に覚えありませんか?
・・・え私? もちろんありますよ、ありますけど何か??
さあ明日からがんばるぞー(棒
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