やる気があれば年の差なんて?! 社会人の英語学習法5選

社会人の英語学習

 社会人になってから語学を始めるのはいろいろと不安もあります。

 特に学生時代以来、長いブランクのある方は「今さら勉強なんてしても大して伸びないのでは」「どうせ若い人にはかなわないし」「学校に行く時間もお金もないし」などとネガティブな面にばかり目が行ってしまうことも少なくないのではないでしょうか。

 そこで今回はわれわれ中高年世代の社会人が英語学習のモチベーションを維持して学習を継続していくためのポイントについて書きたいと思います。

語学学習には若さも才能も不要

 社会人になってから語学学習を始める場合、いちばん気になるのは記憶力の問題ではないでしょうか。「今から勉強しても若い人みたいには覚えられないし・・・」というのは一見もっともらしく、やりたくない業務分担を全力回避する魔法ワードにもなってたりしますがw、騙されてはいけません。実はこれ、科学的には全く根拠がないのです

 少なくとも今のところ年齢と記憶力には(痴呆症などでない限り)科学的な関係性は証明されていません。つまり若いから勉強できるとか歳を取ったから無理だとかいう理屈は科学的には成り立たないのです。また、よく「歳を取るほど脳細胞は減っていく」みたいなことが言われますが、最近の研究では必ずしもそうとも言えないことが分かってきました。

 もっとも体力に関しては若いほうが有利なのは間違いないので、そういう意味では「若いときだったらもっと楽だったのに」と感じる部分はあると思いますが、記憶力などと違って、体力はふだんの心がけで維持・向上していける要素です。

 もちろん中高年になってくると仕事や家庭の事情もありますので、若者のように何もかも捨てて没頭するという訳にはいかないような面も多々あると思いますが、結局のところ語学学習は「続けたもの勝ち」だと思います中高年であろうとリアル学生であろうと、言葉を学ぶのに特別な才能や特殊なやり方が求められるなんてことはありません。

 またお金と知識がなければしょぼい音声教材さえ簡単には手に入らなかった時代とは違い、今はスマホ一つで動画でもSNSでも自由にアクセスできる時代です。時間とやる気とネット環境さえあれば誰でも同じ土俵に立てるというのも語学学習の魅力だと思います。

何を目的に英語を勉強するか

 しかし何と言っても結局のところ、社会人が英語学習を始める場合、そもそも何のために英語を学ぶのかをはっきりさせることがいちばん大切だったりします。

 受験や学校の単位など、学生さんであれば英語学習の目的も最初からはっきりしていることが多いですが、社会人になってから英語学習を始める場合、目的は人によって様々です。

 たとえば登山でも目的地が定まっていないとどの道を通ればいいのか分からなくなるのと同じで、英語学習にも目的地がないとどの方向に学習を進めたらいいかが分からなくなります。行き先が分からなければモチベーションが出ないのは当たり前ですよね・・・

 同じ仕事で使う英語にしても、メールでのやり取りと会話のコミュニケーションとでは求められる英語力の中身が違ってきますし、会話でも日常の会話とフォーマルな議論ではまた違ったボキャブラリーが必要になります。

 つまり毎日の学習の中で、最終的に自分の目指す場所がどこなのかをきちんと意識化しておくことで、「何を」「どういう方法で」学ぶべきかという学習の方向付けができるようになります。何となく英語を勉強したいけど何をしたらいいか分からない、というのはそもそも自分が何をやりたいかが意識化できていないケースが多いのではないでしょうか。

 そうは言ってもぶっちゃけ「とりあえず暇だから何か勉強してみたいだけ」みたいな方も多いと思いますがw、それだとなかなか学習を続けられないケースが多いのではないでしょうか。私の周りでも途中で挫折してる人の大半はそういう「とりあえず」組の方のように思います。

 それを防ぐには、無理やりでもでっち上げでもかまいません、何がしかの目標を設定してしまうのも一法です。旅行でも映画でも、何なら映画スターの〇〇さんに会ってみたいでも、こじつけで全然構いません。具体的な目標であればあるほど、苦しい時も学習を続けていくためのより強いモチベーションになります。

 ちなみに外国語学習の動機としてよく「異文化コミュニケーションがうんたら」みたいなクソ寒い建前の美辞麗句をのたまう方がいますが(昭和のおっさん世代に多い気がしますw)、きれいごとから生まれるモチベーションなんてたかが知れてます。それより昇進とか趣味とかグルメとか海外の美女とかイケメン俳優の追っかけみたいな己のありのままの生の欲望に忠実であるほうが圧倒的に強く長続きすると思います。

4技能はバランスよく

「じゃあ私は日常会話が目的だから読み書きよりも会話メインで」と思われる方もあるかもしれませんが、それは違います。語学の4技能(読む・書く・聞く・話す)は決してバラバラに独立したパラメーターではなく、互いに密接な関係を持っています。

また一般的に外国語として言葉を学ぶ場合、インプット(読む・聞く)の力→アウトプット(書く・話す)の力の順に伸びるケースが多いです。つまり会話力(アウトプット)を伸ばすためには、少なくともそのレベルのインプット(読む・聞く)が蓄積されている必要があります。

 逆に翻訳者志望の方にありがちな勉強スタイルとして読み書きの勉強に特化し過ぎて聞く・話すの音声学習がおろそかになってしまうケースもありますが(私のことです( ^ω^)・・・)、これは非常にもったいないです。

 耳も口も脳に刺激を与える重要なチャンネルです。特に中高年の方はこれを活用しない手はありません。できるだけ多くのチャンネルを活用して学習することで、脳の活性化や記憶の定着につなげることが大切です。

社会人におススメの英語学習法5選

 前振りが長くなってしまいましたが、時間のない社会人の方におススメの学習法5選です。

すき間時間を使う 


 社会人は時間がありません。まとまった時間はなかなか取れないと思いますので、すき間時間を徹底的に活用しましょう。通勤時間やトイレの中などは言わずもがな、筋トレランニング中なんかもリスニングのチャンスです。一石二鳥どころか、むしろPCだのケータイだの余計なものを触れない分、家にいるときより数倍集中できたりしますw

 特に静かな冬の夜はランニングに絶好のシーズンです(※雪国除く)。体といっしょに耳も動かしましょう。ランニングにはリスニング素材をお忘れなく。

NHKの番組を活用する 

 疑問だらけの受信料制度や乱暴な取り立ての手口、およそ公共機関にあるまじき高年収&関連団体への天下り、偏向報道などなど、NHKのありように関してはいろいろ議論もあるところですが(個人的には現状の官民いいとこどりのような図々しい仕組みは許されるべきでなく、解体して国営化するかいっそ民営化すべきと思います)、そうは言ってもせっかく質の高い番組が無料で提供されているのですから、ぶっこわすにしろこわさないにしろ、あるものを使わない手はありません。いずれにしても受信料を払っていようがいまいがラジオだけ聞いてる分には関係ありませんしwww

 スマホなどオンライン環境があればストリーミングの視聴もできるので、放送時間に聞けない方にもおススメです。(関連記事

興味のある素材で学ぶ 

 映画や音楽など、興味の持てる素材を使うのもモチベーションの維持に有効です。

 ただ映画のセリフにしても音楽の歌詞にしても、実際聞き取りだけで音声を完全に拾うのはなかなか難しいことが多いです。私は特にお気に入りの映画はシナリオブックを買ったり、海外版のDVDが市販されているものなら英語データが入っていることが多いので、そういうものから文字データをゲットするなどしてチートしていますw

 お気に入りのシーンを手書きでノートに書き写す作業をしていると、なんだかリアル学生に戻ったみたいで意外に楽しかったりします。

※但し映画や音楽の素材だけで英語力を伸ばすのは原書流し読みと同じく並大抵のボリュームでは無理です。並行して参考書や単語帳で基礎を固めることが大前提です。

TOEICなどの試験を活用する 

 しごく当たり前のことですが、英語学習に限らず努力の結果を客観的に可視化することはモチベーション維持にとても効果的です。合否に関係なく今の英語力を客観的に数値で示してくれるTOEICは自分の現在の到達地点を確認するのにうってつけです。

 定期的に受験するならなおさら、費用的にも圧倒的にTOEICがおススメです。

オンライン学習を利用する 

 

 忙しくてスクールに行く時間がない方や、年齢的にちょっと・・・という方はオンライン学習を使うのも手です。気軽に好きな時だけ利用できて、費用も通学式のスクールより安く抑えることができます。スピーキングが苦手という方もオンラインなら比較的抵抗が少なく始められるでしょう。

 もちろん昨今のコロナの状況だと、やれマスクだの消毒だの気をつかわなければいけない対面式よりもいっそオンラインの方が安心できるという面もありますね。。。

 ただし講師の質や費用に関してはスクールによってバラつきが大きいので、情報をあつめて自分に合いそうなところを選ぶことが大切だと思います。もちろん合わないと思ったらいつでも気軽にキャンセル・チェンジできるというのもオンラインの良い部分ですし。

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