2020年の通訳案内士試験の1次発表も終わりましたが、この試験ってやっぱおかしいと思うんですね。しつこいようだけど合計2万ウン千円ふんだくられて問題冊子すら没シュートでは全然元が取れないので、ブログネタにして消化しますwww
見てのとおり負け犬のワンワン記事ですので、既に合格された有資格者の方や今後も受験を続けられる方は以下は読まないでバックれてくださいまし。。。
3年前まではユルユル楽勝だった
過去問をやってみた方はすぐに気づくと思いますが、数年前までは地理も歴史も普通に中学高校レベルの内容をこなしていれば余裕で合格水準に達するレベルの試験でした。全くのノー勉ではさすがに厳しいですが、専用の教材などを使う必要もなく、一般的な参考書をおさらいする程度で十分だったのです。
英語についても2018年の法改正前はTOEICで840点あれば1次免除でした(現在は900以上)。実際、通訳案内士の1次の英語の難易度は体感的にはせいぜい英検準1級レベルですので、本来は以前の基準くらいが妥当な水準だと思います。
なので通訳案内士の1次免除目当てでTOEIC900とか英検1級を取りに行くのはわざわざ自ら遠回りして資格取得のハードルをことさら上げるようなもので、(国や有資格者の団体は喜びますが)受験者的なメリットは全くありませんので念のためww
試験の難化が始まったのはちょうど法改正の直前あたりの時期からで、今思えばそれが現行制度への地ならしだったのでしょう。
現在はご存知のとおり、語学系の超難関国家資格として喧伝されておりますが、実際に過去問をあたってみれば2018年以前と以後で明確に難易度が変更されているのが分かると思います。
それって変じゃね?
ということは、同じ「通訳案内士」の有資格者でも以前から資格を所有している人と法改正後に取得した人では語学レベルも知識レベルも違うということになりますが、仮にも国家資格として位置付けるならそれっておかしくないでしょうか?
免除基準にしても一定しておらず、法改正後はさも「通訳案内士」=「TOEIC900または英検1級と同等」であるかのような運用ですが、1次試験の内容を見る限りTOEIC900や英検1級と互換性がある試験とは到底言い難いお粗末な内容です。
(※いちおう念のため言っておきますが頭のおかしい「歴史科目」以外の筆記を全部クリアしたうえでの意見です)
もちろん歴史・文化など観光関連の要素が大きいので英語力さえあれば解けるわけではない問題も多いのですが、逆に言えば英文がきちんと読めてなくても歴史・文化のキーワードさえ知っていれば解けてしまう出題も少なくないので、そもそも英検やTOEICと比較できるような内容ではありません。
そうした面から言えば、通訳案内士の英語科目は英検やTOEICのような一般的な語学力の試験で免除基準を設けられる内容ではないのですが、資格の社会的ステータスを上げんがために無理やりハイレベルな免除基準を設定した政治臭がプンプンです。
要するに通訳案内士試験は観光業に特化した試験であって、CEFRに準拠した一般的な語学検定であるTOEICや英検に換算すること自体、そもそも無理があります。(個人的には「通訳案内士」という名称自体があたかも通訳全般の技能を担保していると誤認させるような不適切なネーミングだと思います。本来「観光通訳士」とでもすべきところではないでしょうか??)
こうした試験内容の特殊性をあえて無視し、政策的な箔付けによる難関資格化とバーターで名称独占資格化(※資格がなくても業務を行える資格)が行われたというのがわたしの見立てです。
要するに、法改正以前にさっさと資格を取れた人には業務独占がなくなる代わりに難関試験になることで資格そのもののステータスが上がるというメリットがあるわけですが、これから受験する側からすればただただ無意味に資格取得のハードルを引き上げられただけに過ぎません。既存の有資格者との不公平感もハンパないですし。。。
折しものコロナ禍でインバウンド需要も壊滅して将来が見えない中、これで通訳案内士が「憧れの職業」だなどとほざかれてもねー(※観〇庁テキスト参照)、と思う訳です。
それでもせめて勉強した努力がきちんと報われる試験であればともかく、ここ1、2年の歴史科目の超絶変態難問奇問を見る限り、出題チームにはことさら試験を難関化させて受験者を振るい落とそうという悪意しか感じられません。
だから通訳案内士はオワコン
要するに資格に対する社会的な需要もほぼ消滅しているのに、「語学系唯一の国家資格」という謳い文句で人気になっているのをいいことに、あと出しジャンケン的にことさら制度を改変して難関資格化し、資格のブランド化にやっきになっているというのがザ・憧れの資格「通訳案内士」の実態ではないでしょうか。
すでに資格を取得している人たちや利権団体にとっては一定のメリットもあるのでそれでよいのかもしれませんが、これから勉強して受験する側にしてみれば、必死に努力して資格を取ったところで既存の有資格者や利権団体のステータスを引っ張り上げるための養分になるだけに過ぎません。
というか、そもそも「国家資格」といいながら無資格でもできる仕事のための資格に成り下がった時点で終わってますwww
また何度も書いているとおり、この試験は既に普通の努力がまっとうに報われる試験ですらなくなっています。歴史科目免除の要件を満たしているのでない限り、今から勉強することは絶対にお勧めしません。時間とお金のムダです。
くどいようですがこれ2回受けるくらいなら「英検1級+ご当地検定」にするか、いっそTOEICを3回受けた方が生産的です。
どうしても観〇庁とか某天下り団体に献金したいなら止めませんがwww、老婆心ながら一言だけ言うと、
お金は働けば稼げますが時間は返ってきません。
少し検索すれば分かると思いますが、この数年で万年1次挑戦中の中高年が激増しています。
普通、歴史科目というのは時間をかければかけたぶんだけ成績に反映されるもので、むしろ中高年向きの科目のはずですが、通訳案内士試験に関しては逆の現象が起きているのです。
おそらくセンター試験などで歴史科目を神回避できる若年層しか1次を突破できなくなっているのではないでしょうか。
もちろんこれは受験者側の問題ではなく、この試験が普通のまっとうな学習をする程度では報われない、一か八かの運試し的なものに成り下がっていることの証左だと私は思います。
特にアラフォー以上の方でこの試験の受験を考えている方は、人生の残りの貴重な時間を何に使うべきか、よくよく考えた上で決めた方がいいと思います。
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コメント
激し~く同感です。私も一昨年受けて変態外基地歴史問題により撃沈いたしました。その後のコロナ(^。^;)
仕事はないものの、最近なぜかまた変態試験に後ろ髪惹かれていたのですが、こちらの記事を読んで目が覚めました(笑)謝謝。
コメントありがとうございます。一昨年の歴史はわたしも受験中「いやこいつらは一体何を言ってるんだ??」って頭が真っ白になったのを今でも覚えてます。またコロナ禍が去って資格としての需要が出てくるようなら再考してもいいかもですが、今のところその気配もないですし。。。当面はほかのことにリソース振り向けるつもりです。