大人になってからだけでもかれこれ10年近く英語学習を続けてきた私ですが、石の上にも三年とはよく言ったもので、どうにかこうにかTOEIC 900(L&R)と英検1級をクリアすることができました。
しかしその道のりは山あり谷ありで、今にして思えば余計な回り道をしなければもっと要領よくステップアップできたのになー、という後悔も多々あります。。
このブログでも色々な英語学習の方法について書いてきましたが、今回はその中でも「これはやらなきゃよかった」と後悔した学習法についてまとめておきたいと思います。
成仏成仏・・・ナムナム。
第5位 聞き流し学習全般
まずは何をおいてもこれ、聞き流し系の学習は全部時間のムダです。何なら余計な雑音で耳を傷めるだけ、百害あって一利なしです。
最近はめっきり耳にしなくなりましたが、スピード〇ーニングとか、一時期はこれ系の教材のCMをやたら見かけました。まあ誰だって苦労せずに英語力が身に着くならそれに越したことはないですよね。
でも残念ながら聞き流した音声は文字通り脳に定着しません。ただ流れ去るのみです。音声は意味と結びつけてこそ言語として機能します。意味と切り離された音声をいくら無理やりインプットしてみても、脳にとっては無意味な雑音でしかありません。
そもそも垂れ流しの音声を聞くだけで英語力がアップするなら、誰も語学学習に苦労なんてしませんよね。。。
音声は聞き流すのではなく、聞いたことを頭でリピートしてこそ意味があります。そのうえで口から出す、というのが正しい学習法すなわちシャドーイングです。(↓過去記事リンク)
要はインプットをアウトプットにつなげるということですね。
第4位 海外ドラマ・映画に凸
少し英語学習が進んできた人に多いのですが、好きなドラマや映画を英語学習の教材に使う人もいますが、私はおすすめしません。
学習のモチベーションという意味での効果はあるのですが、だいたいドラマや映画で使われる英語はスタンダードなものでないことが多く、一般的でない言い回しやスラングもあり、かなり英語力のある人でないと消化できない場合が多いです。
文法事項や必修単語を押さえるにも効率が悪く、単純に趣味と割り切るならいいですが、初級~中級レベルの学習者が英語力向上のための教材として使うのはおすすめしません。
但し上級者の発展的な学習や、中級レベルでも英語学習のモチベーションアップなどの目的に割り切った上で利用するのはよいと思います。
第3位 スタバで洋書
TOEICで800をクリアできるくらいになってくると、辞書を引き引きなら洋書を読めるようになってきます。
で、ついついスタバで電子辞書を片手に謎の洋書を開いているイキリ大学生みたいなことをやりたくなってしまったりするのですが、英語力アップにつながるかというとほぼ無意味です。
文学が趣味という人なんかは難解な文学書やら哲学書にも手を伸ばしたくなったりすると思いますが、この手の原書はボキャブラリーや語法も一般的と言えないケースが多く、英語学習の手段には向きません。
まあでもついやりたくなるんですけどね、おしゃれなカフェで洋書とmac開けてクリエイティブ気取ってみるとかwww
読むなとは言いませんが、英語力アップの勉強は別の方法でやるべきです。
第2位 英会話スクール
これは少し語弊があるかもしれませんが、英会話スクール全般が全くムダというつもりはありません。ただ周りのケースを見ていると、長年時間とお金を投入し続けている割にはちっとも英語力に変化のないケースが目につきます。
これはスクールそのものというより利用の仕方に問題があります。
特にきちんとカリキュラムや目的が設定されていない中高年向けの講座の場合、ただ何となく外国人の先生や語学趣味の仲間と楽しく雑談して駅前留学気分を楽しんで終わり、みたいなことになっているケースが非常に多いです。これはとてももったいないと思います。
こうした学習も老後の趣味として割り切る分には一向に構いませんが、どうせならきちんと目的意識を持って語学力アップにつなげる方が絶対に楽しいですし、何より世界が広がります。
そのためには自分でしっかり目的意識を持ち、スクールの利用の仕方を考えることが大切です。利用の仕方次第ではスクールも有効な学習法になりますが、私は通学のスクールはコスパだったり時間のロスだったりでお勧めしません。
オンラインで受けられるレッスンの方が通学のムダもなく、余計な雑談にもなりにくいので、忙しい現役世代の学習者にはお勧めです。
第1位 TOEIC 特化型の学習
え、このブログでそれはないだろと思われるかもしれませんが、私が一番ムダと感じたのはTOEICに特化した学習でした。
そもそもTOEICは出題方法を一定の形式にすることで英語力を統一的に計測する試験なので、試験対策は当然このTOEIC独自の形式に対応した学習をすることになります。それ自体は自然なことですが、この流れも行き過ぎるとおかしなことになります。
最近では大学でもひたすらTOEICの参考書を繰り返すような授業も多いみたいですが、中にはスコアを上げることに必死なあまり、本来の趣旨を忘れた「TOEIC必勝法講座」みたいな内容に陥っているものもあります。
特にTOEICのL&Rは全て選択式の問題で、かつ制限時間に対し問題数が非常に多いという特性上、時間内にとにかく一問でも多く正解することが是とされやすく、ひたすら誤りの選択肢を切り捨てて消去法で正解を導くような受験テクニックの習得が主眼になりがちです。
実際私も「とにかく1点でも高いスコアを取りたい」とTOEIC対策をしていた時期があったのですが、こういう目線でいると本筋の英語学習よりも目先の解答テクニックに血道を上げたり、少し点数が下がっただけで「せっかく勉強したのに」とモチベーションが下がったりします。
TOEICそのものは英語力アップに効果的だと思うのですが、こうなってしまうと語学力よりも「いかに目先のスコアを上げるか」という作業ゲーもといスコア主体の学習になってしまい、本末転倒です。
TOEICを利用する目的は英語力のアップであって、TOEICのハイスコアではありません。そこをはき違えるとFラン大のTOEIC専任講師がよくやる「私は満点を〇〇回取りました」みたいな無益なハイスコア自慢競争に陥ります。
もちろん何のテストでもスコアは良い方がいいに決まってますが、語学力ってそういうものじゃないですよね・・・
TOEICのスコアはあくまでも英語力を見るための指標つまり手段であって、決して目的ではないということを忘れないようにしたいと思います。
コメント