英語に限らず、語学学習では辞書は必須ですが、みなさんはどのような辞書を使っているでしょうか。最近は電子辞書とか携帯アプリもいろいろと出回るようになり、特に携帯アプリはこの数年で選択肢が爆発的に広がっています。
今回はTOEIC学習にも不可欠な英語辞書について書いてみたいと思います。
まずは紙の辞書から
昨今は辞書の世界でも急速に電子化の波が押し寄せていますが、私が学生の頃は辞書と言えば紙が当たり前で、まだCDロムみたいなものさえ出回る前の時代でした。
当然家でも学校でも紙の辞書を使っていましたが、学生だった頃の私にとっては辞書なんてただただ重くて面倒くさいだけのアイテムでした。
高校生のころ先生に言われて研究社の中辞典を買ってみたものの、毎日の授業に持っていくにはあまりに重くて邪魔で、結局使ったのは1学期の最初だけ、すぐに机のオブジェと化してしまいました。当時の主な用途といったら何かの重しにするか、昼寝するときの枕でした・・・あのほどよい高さと固さが何か病みつきになるんですよね、いまだに。
実際のところ、大学受験のレベルであれば、よほどの難関校か英文科を受験するような場合でない限り、辞書を引かなくても参考書とか単語帳とかで大体の用は足りてしまいますので、たぶん大半の高校生は当時の私と同じような状況なのではと思います。(その証拠に高校の近所にあるブック〇フでは毎年卒業シーズンを過ぎたころにほぼ未使用の英和辞典が投げ売り状態になってたりします。実にありがたいもったいないことです。)
しかし学習が進んであるレベルを超えてくると、辞書が必要不可欠になってくる時期が来ます。
自分の感覚では大学入試のレベルを超えて英検では準1級くらい、TOEICなら750~800を超えるあたりからだと思います。この段階になってくるとおのずと教材以外の生の英語に触れる機会が増え、単語帳にも載っていないような未知の単語と出くわすのが当たり前になるからです。
もっとも、あえて読み流し・聞き流しに徹するという人も時折見かけますが、漢字などで意味が多少なり推測できる日本語ならまだしも、横文字系の言語では知らない単語は自分で調べない限り物体Xのままです。「読書百遍、義自ずから通ず」なんてことがまかり通るのは漢文の世界だけです。
そして私が勉強を再開してから最初に買ったのは、大学受験用として今でも定評のある「ジーニアス」でした。中~上級レベルの学習者にとって必要な情報が必要な分量だけ載っており、活字や段組みも読みやすく工夫されているので、やはりジーニアスはおススメです。
ただ以前は「英和は〇〇社の××に限る」「△△社の辞書はダメ」みたいなことをやたら吹聴する教師なんかもいましたが、所詮は辞書なので、中辞典クラスなら中味的にはどれもそう変わるものではありません。手に取ってみて自分が直感的に見やすいと感じるものを選べばよいと思います。
紙の辞書を使う理由
最近ではスマホのアプリも充実しており、「いまさら紙の辞書なんて面倒くさい」「ダサい」と思われる方も多いかもしれません。たしかにボタン一つで検索できる電子辞書やアプリのメリットは大きいのですが、私は少なくとも一冊は紙の辞書を持つべきだと思います。理由は3つあります。
- 書き込みができる
- 前後の関連項目を確認できる
- 長文の記事を見やすい
まず「書き込みができる」という点が一番大きいです。もちろん最近の電子書籍はアンダーラインを引いたり書き込みができるものも出てきたようですが、自由度という点ではまだまだ紙には遠く及ばないと思います。
「そういえばあれ、あの破れかけたページに赤ペンで書いてたな・・・」とか「あのピンクの付箋にかいてたな」みたいに、何かしら 物理的に体験できるものの方が単なる電子データより記憶に定着しやすいのではないでしょうか。
また紙では使いこんでいくうちに必ず経年劣化していきます。好き嫌いはあると思いますが、私はこの「使いこみ」による変色やページの破損といった要素にも学習効果があるのではないかと思います。
二つ目に、前後の記事を確認できるというメリットがあります。学校でもよく言われましたが、1つの単語だけを調べるのでなく、その前後の項目を見ることで関連する単語や類似のつづりの単語などもまとめてチェックでき、バラバラにチェックするより効率的な学習ができます。
電子辞書・アプリを使っていて意外と実感するのが三つ目、「紙の方が長文記事が見やすい」です。たとえば「a」や「what」みたいなごくシンプルな基本単語の用法について調べたいとき、電子辞書では何だか探しにくいと感じた経験はないでしょうか。
基本的な単語では何ページにもわたるような長文記事の中から必要な箇所を探すような使い方をすることがありますが、こういう場面ではまだまだ紙の方に軍配が上がるケースが多いです。もちろんキーワードから検索できるという電子ならではのメリットもありますが、一覧性ということに関する限り、やはりまだ一般的なデバイスでは紙の辞書の利便性には及ばないと思います。
ちなみにうちの会社には部下にはペーパーレスペーパーレス言うくせに自分に回ってくる文書はいまだに「とりあえず全部紙で打ち出してこい」とのたまうクソ上司がいたりします・・・(;・∀・)
関係ない話ですがレジ袋有料化になってからというものエコバッグ+ゴミ袋を別で買うようになってむしろ環境破壊を推進してる気しかしないのですが、あれって何か意味あるんでしょうかね(。´・ω・)? まあどうでもいいですが。
電子・アプリ辞書のメリット
とはいえ、最近は電子辞書や携帯アプリの辞書もずいぶん使い勝手がよくなり、便利になっています。アプリ辞書のメリットとしては荷物にならずどこでも使えるという点が大きいですが、学習においても紙の辞書にはないメリットがあります。
- 単語の一部からでも検索できる
- 例文も検索できる
- 検索履歴を残せる
まず「単語の一部からでも検索できる」ことが挙げられます。
単語の一部しか覚えていないとか、「後ろの方だけ覚えてる」みたいな場合、あるいは「だいたいこんなつづりだったんだけどなー」というような記憶があやふやな場合でも「多分これじゃね?」みたいな候補を引っ張ってきてくれたりするので、最近のアプリの検索はなかなか侮れません。
二つ目の「例文からも検索できる」という点も電子媒体の大きなメリットです。
電子媒体なら辞書全体の中から似たような用例を探したり、別の項目の例文どうしで比較することも朝飯前です。紙の辞書ではこんなことは逆立ちしても実現できませんので、そういう意味では中身が同じ辞書であっても紙媒体と電子媒体では根本的に別モノのメディアとして考えるべきだと思います。
そして三点目として「検索履歴を残せる」という点も学習者にとって大きなメリットがあります。
「今朝電車で調べたあの単語、何だっけ?」というふうに、その場ですぐ調べられなかったことを家に帰ってから復習したりマイ単語帳を作るのにもとても便利です。
結論:どっちも使おう
という訳で、紙の辞書も電子・アプリ辞書もそれぞれに違うメリットがありますので、どっちもそろえておくのがよいと思います。
電子辞書はそれなりに値が張りますが(2~3万)、物理的なボタンの使いやすさや電源を入れるだけですぐに使える便利さは捨てがたいものがあったりします。
携帯アプリの辞書はアプリとしては結構高い(2~3,000円)ような気もしますが、基本的に一度買えば機種を変えてもずっと使えますし、書籍版よりは割安なことが多いです。また書籍版と違い、内容の加筆・修正などがアップデートとして随時配信される点もメリットです。
iosを利用されている方は「物書堂」のアプリが使いやすくておススメです。英語以外の言語も充実していますので、語学をやってる方はぜひ一度検索してみてください。
どうでもいいですが、個人的には紙の辞書を使い込んでそれがボロボロになっていく過程に「こんなになるまで勉強した俺すげー」みたいな倒錯した変態ナルシズムを感じてしまいます。
いいんだか悪いんだか( ^ω^)・・・
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